ニキビの症状,認可

薬が認可されない日本。

ベンゾイルパーオキサイド、独自成分、レチノイン酸など、欧米で使われているニキビ治療薬は、世の中を見渡せばけっして珍しいものではないのです。

 

オリンピックが行われるような国ならどこでも使っている、ごくふつうの薬です。

 

先進国の中でこれらの薬が使われていないのは、おそらく日本だけでしょう。

 

日本では、厚生省が認可していないのです。

 

薬として認可されるためには、大学病院や研究施設などでの数多くの治験が必須です。

 

ところがそのような施設でニキビの研究がなされていないため、データがとれません。

 

そんな訳で厚生省からの認可もおりないのです。

 

他にもベンゾイルパーオキサイドやレチノイン酸には、現在まで認可を阻まれた経緯があります。

 

二〇年以上前の話です。

 

ある製薬企業がベンゾイルパーオキサイドを薬として申請しました。

 

ベンゾイルパーオキサイドはとても有効な薬ですが、刺激が強いという難点があります。

 

十パーセント濃度で肌につけると、白人は平気なのですが、日本人の肌には強すぎて刺激になってしまいます。

 

刺激にならないようにするには、二?五パーセントくらいに薄めなければなりません。

 

ところがこの製薬法人は、間違って十パーセント濃度で申請してしまいました。

 

そんな訳で、使った人にことごとく腫れや炎症が出てしまったのです。

 

それで申請は却下されてしまいました厚生省は、一度認可しなかったものについては、よほどの特例でない限り再考はしません。

 

認可される確率がなければもちろん製薬法人は製作しませんし、今後もしないでしょう。

 

つまり日本では、ベンゾイルパーオキサイドは今後全く機能面で優れた見込みはないという事です。

 

一方のレチノイン酸は、元来はニキビの薬でした。

 

ただし一九八○年代に、催奇形性といって、内服すると奇形児が生まれる懸念がある事がわかりました。

 

事実奇形児が生まれた例も、わずかですがあります。

 

ただし九○年代に入り、外用薬については催奇形性がない事が医学的に証明されました。

 

その後米国では内服薬についても危うい性が少ない事がわかり、内服薬も外用薬も、どこの病院でも使われるようになりました。

 

にもかかわらず、催奇形性があるという事がネックになって、日本ではいまでもレチノイン酸は認可されていません。

 

内服薬だけでなく、外用薬でさえそうです。

 

レチノイン酸も、ベンゾイルパーオキサイドと同じく、今後先も認可される確率は薄いでしょう。

 

一度決められた事を覆すのは日本では無理に近い事なのです。